【必見】ブルーオーシャンとレッドオーシャンの本当の意味

レッドオーシャン市場が拡張されて生まれる


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最近、取引先と「やっぱりブルー・オーシャン狙わないとね」みたいな話になることが多い。一応説明すると、競争過多な市場がレッド・オーシャンと呼ばれ、競争のない市場がブルー・オーシャンと呼ばれる。いまの出版業界は、1日200点も新刊が出ているのだから、まさにレッド・オーシャンである。

・ブルーオーシャン戦略
競争がないほうが楽だとはもちろん思う。ただ、自分がブルー・オーシャンを本当に理解しているのかという疑念が生まれたので、大元にあたってみた。10年前に出たヒット作、W・チャン・キム+レモ・モボルニュ『ブルー・オーシャン戦略』(ランダムハウス講談社)である。

・余談
ちなみに、この本の出版元のランダムハウス講談社は、講談社とランダムハウスの提携解消時に解散しかけたが、社長の武田氏がMBOで株式を引き受けることで存続。社名を変更し武田ランダムハウスジャパンとして生まれ変わったが、2012年に倒産した。負債総額は9億円。ブルー・オーシャン感がなく、切ない(現在はダイヤモンド社で刊行中)。

・ブルーオーシャン戦略
読んだら案の上、「単に競争を避ける」的な自分のイメージとは違った。ソース元にあたるのは大事だ。冒頭ではシルク・ドゥ・ソレイユを例に挙げながら解説されるが、ブルー・オーシャン戦略を考えるにあたり押さえておくべきなのは、以下の2つである。

「ブルー・オーシャンの大多数は、レッド・オーシャン市場が拡張されて生まれる」
「ブルー・オーシャンは、差別化(顧客にとっての価値の増大)と低コスト化を両立することで創造する」
※レッド・オーシャンでは、生き残るために差別化、低コスト化のいずれかを行う。

・フリーランスの人も使える戦略
弊社はこの春から新規事業をはじめる予定で、スタートする前に読めてよかった。考えるのは2つだけでシンプルだし、フリーランスの人も使える戦略ではないだろうか。

執筆: 鈴木収春(不明研究室) http://fumeiya.net/

もっと詳しく読む: バズプラスニュース Buzz+ https://buzz-plus.com/article/2015/05/20/blue-ocean/

鈴木収春

クラウドブックス株式会社代表取締役。自由大学「伝わる文章学」「出版道場」教授。東京作家大学講師。講談社客員編集者を経て、出版エージェントに。ドミニック・ローホー『シンプルリスト』、タニタ&細川モモ『タニタとつくる美人の習慣』、劔樹人『高校生のブルース』、高畑宗明『腸内酵素力で、ボケもがんも寄りつかない』などを担当。