【現地取材】ホリエモンが苦言を呈した「A10和牛」表記の焼肉店 / 前からA10表記で営業してたと判明「A10詐欺が恒常化か」
ホリエモンこと堀江貴文氏(46歳)といえば日本を代表するカリスマ的人物だが、そんな彼が東京都の焼肉店「とらじ亭 大塚店」のインスタグラムに苦言を呈し、物議を醸して炎上している。
問題が発生したのは、2018年12月27日のこと。とらじ亭は自社の公式インスタグラムに和牛メニューを公開し、「A10」「#wagyumafia」と表記した。だがA10ランクの和牛は存在せず、最上級はA5までであり、A10は嘘である。さらに堀江貴文氏がプロデュースする「WAGYUMAFIA」のハッシュタグをつけて投稿しているものの、とらじ亭はまったく無関係な焼肉屋であることから、堀江貴文氏が苦言を呈した。
・両者のSNS上のコメント
焼肉店のコメント「A5ランクなんて基本です。老舗はA10ランク以上です。肉は嘘つきません」
堀江貴文氏のコメント「すげぇ詐欺広告に #wagyumafia が使われてる苦笑。A10ランクなんて和牛は存在しません」
すげぇ詐欺広告に #wagyumafia が使われてる苦笑。A10ランクなんて和牛は存在しません。https://t.co/fZAwyKmyXa
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2018年12月27日
・とらじ亭代表が「詐欺ですね」と認める
堀江貴文氏の指摘に気が付いたとらじ亭の代表である音羽宏律氏が、Twitterやインスタグラムで訂正文を公開。A10と表記したことに対して「詐欺ですね」と認め、「訂正してお詫び致します」と謝罪した。無関係の焼肉屋のハッシュタグ「#wagyumafia」を掲載した件については触れずにスルーしている。以下は、音羽宏律氏の謝罪文である。
・とらじ亭代表の音羽宏律氏の訂正文
インスタグラム「とらじ亭四代目代表の音羽と申します。この投稿に誤りがありますので、訂正してお詫び申し上げます。誤 黒毛和牛A10ランク 正 黒毛和牛A5ランクBMS10以上。BMSは9以上からがA5ランクなります。当店はBMS11.12のみ仕入れておりますので、正真正銘の黒毛和牛A5ランクです」
Twitter「はじめまして。とらじ亭4代目音羽と申します。報告があり、ご連絡しました。この表記の仕方だと詐欺ですね 正しくは⦅黒毛和牛A5ランクBMS10以上》黒毛和牛はBMS9以上からA5ランクとされます。 当店ではBMS11か12しか仕入れませんので、正真正銘の黒毛和牛A5ということです。訂正してお詫び致します」
はじめまして。とらじ亭4代目音羽と申します。報告があり、ご連絡しました。
この表記の仕方だと詐欺ですね
正しくは⦅黒毛和牛A5ランクBMS10以上》黒毛和牛はBMS9以上からA5ランクとされます。
当店ではBMS11か12しか仕入れませんので、正真正銘の黒毛和牛A5ということです。
訂正してお詫び致します— 音羽宏律 (@otowahironori) 2018年12月27日
・老舗の焼肉屋がA10と間違うこと自体が信じられない
音羽宏律氏は「この投稿に誤りがあります」とコメントしているが、本人は自覚してA10と書いていたのだろうか。それとも今回だけ間違ってA10と書いてしまったのか。老舗の焼肉屋がA10と表記すること自体が信じられないが、今回だけならば、うっかりして書いてしまったこともありえる。代表以外の知識がないスタッフが書いたのかもしれない。
・とらじ亭の大塚店でメニューや肉質を調査
いろいろと疑惑の念が沸くが、たった一度の間違いだとすれば、それを徹底的に責めるのはナンセンスかもしれない。そこで今回、実際にとらじ亭の大塚店に出向いてメニューや肉質を調査してみた。
・黒毛和牛A10以上盛り合わせ
JR大塚駅から徒歩1分ほどの好立地にあるとらじ亭の大塚店に出向くと、店頭に貼られたメニューにはハッキリと「黒毛和牛A10以上盛り合わせ」(特上4800円 上3800円)と書かれていた。
ほかのメニューにも「黒毛和牛A10ランク以上」「A10ランク以上の希少赤身」と書かれていた。これはさすがに「間違った」「投稿に誤りがあります」という言葉では言い逃れできない。
・堀江貴文氏の指摘を受けてからも修正
店内のメニューを見てみたが、店頭のメニューと同様に、「黒毛和牛A10以上盛り合わせ」「黒毛和牛A10ランク以上」「A10ランク以上の希少赤身」と書かれていた。メニュー表は新品には見えなかったため、以前からA10と表記して肉を提供していた可能性が極めて高い。
そもそも、堀江貴文氏の指摘を受けてからも修正せず、そのままA10と表記し続けていることに衝撃を受けた。ペンで線を引いたり、修正液で塗りつぶすくらい数分で出来ると思うのだが。
・以前から恒常的に「A10」と表記して集客
さらに悲しい事実が判明した。音羽宏律氏は以前から自身の公式Twitterで「A10」と言い続けていた事が判明したのである。つまり今回だけ間違えて「A10」と書いたのではなく、以前から恒常的に「A10」と表記して集客していたのだ。あきれたことに「A12」とも書かれているから驚きだ。
音羽宏律氏は歴史ある焼肉屋「とらじ亭」の四代目の代表だ。そんな焼肉のプロフェッショナルが「A5」「A10」「A12」「BMS10」を間違えて書き続けること自体が信じられない。
・とらじ亭代表の音羽宏律氏のTwitterコメント
「国内最高ランクのA10以上の黒毛和牛希少部位!真空低温調理した合法ハツ刺し!合法激ウマレバ刺し!カルビは和牛マクラ!」(2017年11月10日)
「国内最高ランクのA10以上の黒毛和牛希少部位ミスジ!真空低温調理した合法ハツ刺し!合法極上レバ刺し!カルビは和牛マクラ!」(2017年12月17日)
「国内最高ランクのA12の黒毛和牛希少部位ザブトン 、芯ロース、ミスジ!真空低温調理した合法ハツ刺し!合法極上レバ刺し!」(2017年12月24日)
……ほか多数の「A10」「A12」表記を投稿
11月10日 19:52 国内最高ランクのA10以上の黒毛和牛希少部位!真空低温調理した合法ハツ刺し!合法激ウマレバ刺し!カルビは和牛マクラ!!美味… https://t.co/jXjUba5u95 pic.twitter.com/Wori1uFr1m
— 音羽宏律 (@otowahironori) 2017年11月10日
12月17日 16:02 国内最高ランクのA10以上の黒毛和牛希少部位ミスジ!真空低温調理した合法ハツ刺し!合法極上レバ刺し!カルビは和牛マクラ!!… https://t.co/jXjUba5u95 pic.twitter.com/g755tEInnz
— 音羽宏律 (@otowahironori) 2017年12月17日
12月25日 14:54 国内最高ランクのA12の黒毛和牛希少部位ザブトン 、芯ロース、ミスジ!真空低温調理した合法ハツ刺し!合法極上レバ刺し!カル… https://t.co/jXjUba5u95 pic.twitter.com/canbV96Io2
— 音羽宏律 (@otowahironori) 2017年12月25日
・ぐるなびでも「A10」「A12」表記で騙す
とらじ亭による「A10」「A12」表記は、店舗のメニューやTwitter、インスタグラムだけではない。グルメ情報サイト「ぐるなび」や「食べログ」にも「黒毛和牛A10ランク以上希少赤身の盛り合わせ」「黒毛和牛A12ランク以上の上希少赤身の盛り合わせ」などと書いており、ぐるなびや食べログのユーザーを騙すかたちになっている。その表記は複数の店舗で確認できた。
また「ぐるなび」には「BMS12以上」という表記も複数あり、それも問題だ。BMSは12が最高値のため、BMS12以上という表記は、あたかもBMS12よりも上のランクがあるかのような表現となっている。最高値であるBMS12の牛肉を提供するならば「以上」は不要だ。
・接客は問題なし
とはいえ、調査のため店舗で食べた「黒毛和牛A10以上盛り合わせ」(上3800円)は非常に美味しく、これがA4~A5と言われれば納得のクオリティだった。
また、接客もテキパキとスムーズに行われており、態度も良く、気持ちよく焼肉を食べることができた。ちなみにドリンクは30分飲み放題(480円)となっていた。
・言い訳を素直に受け入れるのは難しい
接客が良く、肉質も良いことから、今回のような詐欺騒動は非常に残念である。代表の音羽宏律氏は、どのような意図をもって以前から「A10」「A12」と言い続けていたのか?
今回ハッキリと「詐欺ですね」と自白した音羽宏律氏だが、もし今後「意図せず間違えた」と言い訳するのであれば、その言い訳を素直に受け入れるのは難しいかもしれない。
もっと詳しく読む: ホリエモンが苦言を呈した「A10和牛」表記の焼肉店 / 前からA10表記で営業してたと判明「A10詐欺が恒常化か」(バズプラス Buzz Plus) https://buzz-plus.com/article/2018/12/27/wagyu-a10-arienai-news/