【召喚連載】メガテン大司教 鈴木一也の邪教の館 第11回「武漢コロナはウィルス兵器か?」

新型コロナウイルス


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・絶命の王冠
鈴木大司教「我は汝を召喚す! ……アオス! アバオス! バスム! イサク! サバオス! イアオ! 黄金の指持つ女主人よ! 冬に老い春に蘇る奇跡よ。迅く来たりて我れに真実の泉の水をもたらせ。善き者たちの女王マブよここにあれ!」

マブ「まあ、私のことを覚えていらしたのね大司教」
大司教「もちろんだとも。なかなか会えずわしも寂しかったぞ」

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マブ「ほんとうかしら……」
大司教「嘘など吐こうか。では供物を受けられよ。日本で誕生したハヤシライスという食べ物だ」

マブ「卵焼きが乗っているのね。ハーブが散らしてあって、彩りも美しいこと」
大司教「ハヤシライスに薄い卵焼きを乗せるのはわしのスタイルだ」

マブ「この酸味はトマト、そしてブラウンソースの主役は薄い牛肉ね。ソースに馴染んで悪くないわ。酸っぱいビーフストロガノフという感じ? あら、私の大好きなキノコもたっぷり!」
大司教「日本ほどキノコがマーケットに溢れている国もあるまいて」
マブ「これは温まるわ……大司教……ありがとう、ごちそうさま」

大司教「さて偉大なる女王よ、今回君を召喚したのは、今中国で猛烈な勢いで広がりつつある新型肺炎に関してだ」
マブ「病気の話はあまり好きではないけれど、情報に意識をつなげてみるわね。これは……なんて愚かなこと!」

大司教「やはりか……」
マブ「コロナ……美しい名のウィルスね。ギリシア語で王冠を意味する。その形から名付けられたのだけど、皮肉なものね、生命の樹の最上のセフィラと同じ意味なんて」
大司教「それが疫病として人の命を奪うのだからな……」

大司教「2月に入ってすぐ、アメリカのハーバード大学の教授が、スパイ容疑で逮捕された。彼は中国政府から大金を受け取り、武漢に細菌やウィルスの研究所を建てたのだ。これが意味するのは……」
マブ「その教授が何か重要な機密を中国に渡したってことかしら?」

大司教「おそらくそうだ。そしてその機密とは何かだが……」
マブ「こんなものが自然界のデザインで生み出されたのだとしたら、相当稀有なアクシデントね。第一趣味が悪過ぎるわ……」

大司教「「やはり生物兵器か。それが研究所から漏れてしまったのか。愚かにも程があるな」

マブ「……タンパク質の合成……そんな言葉が浮かんだわ。ウィルスに対しての免疫を作らせない?」
大司教「それは本当か?」
マブ「そうした事実を見つけてしまった人がいるみたい。この日本にも」

・世界的パンデミックの可能性
大司教「致命率、いわゆる亡くなる率はSARSがほぼ10%に対して、新型コロナウィルスは3%弱と、今のところは発表されている」
マブ「毒性は低いみたいで良かったわね」
大司教「いや、じゅうぶん恐ろしいのだ。1918年に世界的に猛威を振るったスペイン風邪の致命率は2.5%だ」
マブ「あら、けっこう怖いのね」

大司教「この適度の致命率がウィルス兵器としては強みとされる。致命率が高いウィルスの感染は、あまり広がらん。感染者がすぐに亡くなってしまえば、それ以上拡散しないからだ。だがこのウィルスは、それだけでは収まらん危険性を持っているのだ」

マブ「スーパースプレッダーって言葉が降りて来たわ。一人から多くの人に感染する……」
大司教「しかも発症していない人からも感染するし、潜伏期間は最大14日……24日という発表もあるが、とにかく感染に気づかないまま行動した人が、ウィルスを撒き散らすのだ」

マブ「それって、一気に広がる可能性があるのね」
大司教「そのとおり。もし症状が出ない者からの感染が強ければ、致命率10%以上でも簡単に広がる。中国政府の発表した数字を計算すると、15%だという数字もある。しかし実際はもっとかも知れない」

マブ「そうね……致命率の数値は、まだ不明ってのが正直なところ。中国だと大気汚染の影響で、もともと呼吸器系に疾患のある人たちも多いのだし……」

マブ「でも、核兵戦争みたいに人類が滅んでしまうことはないのね」
大司教「確かに人類が滅びるようなことはない。ウィルス兵器はすべての命を奪う兵器ではないのだ」

マブ「本気で命を奪いに行かない兵器?」
大司教「現代戦は実際に砲火を交えなくとも、敵に様々なダメージを与える作戦が取られる。ウィルス対策で武漢市は閉鎖され、あらゆる経済活動が麻痺しているだろう? つまり経済的なダメージだけでも絶大な効果があるのだ」

マブ「武漢は中国の中心にある町。しかも交通の要衝ね。ということは……」
大司教「武漢とその周辺地域だけではなく、多くの都市の経済にもダメージを与えているのだ」
マブ「東京で感染が広がったら、たいへんなことになる」

マブ「あ、ちょっと待って……なんかすごいことを言っている人がいるわ。中国政府が発表した感染者と亡くなった人数を統計のベースにして、今後どうなるかをシミュレートしたらしいの」
大司教「中国政府の発表はあてにならんが……」
マブ「そうかもだけど、それによると、45日後に感染者が……なんてこと!?」

大司教「どうしたのだ?!」
マブ「感染者が45億人……亡くなる人は5千万人!!」
大司教「それは、いくらなんでも……」

マブ「アメリカのフィナンシャル・テクノロジーの会社が分析したらしいわ」
大司教「しかも、中国政府発表の数字など、どうみても実際の1/10以下だぞ? 」
マブ「人類の60%が感染して、感染者の1.1%が絶命したってことね。でも、各国があまり対策を取らなかったときを想定しているみたい」
大司教「そうならんことを祈るよ」

・さらに恐ろしい劇症
大司教「だがしかし、武漢では働き盛りも亡くなっているし、動画では突然倒れてそのまま亡くなっているようなものも投稿されている」
マブ「それは…… 劇症型心筋炎を起こした可能性があるわね」

大司教「それはどんな症状なのか?」
マブ「ウィルスが心臓に達して心臓発作を起こすの。悪くすれば命を落とすわ」
大司教「免疫が働かないと、ウィルスが体中に広がってしまうのか……それにしても劇症になる者とならない者との差はなんだろうか?」

マブ「それだと……抗体介在性感染増強現象の可能性かしら?」
大司教「むむ、なんだね、それは?」

マブ「デング熱なんかそれ。一度罹患して抗体ができても、何度でも罹るしさらに病状は悪化する」
大司教「そんな恐ろしいことがあるのか?」
マブ「これはワクチンを使っても、却って劇症を発生してしまうやつ。猫コロナウィルスもその性質を持っているわ」
大司教「どうやって対抗しろと?」

マブ「あ……台湾からの情報が降りてきたわ。武漢でそうした突然亡くなるケースが報告されたけど、当局が隠しているって」
大司教「やはりそうなのか……」

大司教「人工的にインフルエンザ新型が作れるという話しを聞いたことがあるが、コロナも同じようにできるのだろうな」
マブ「ああ、これかしら? 東京大学の研究室でリバース・ジェネティクス法っていうのでスペイン風邪を蘇らせたの」
大司教「よりによってスペイン風邪をか?」

マブ「その復活させた抗原性と同一の新型インフルが、2009年に世界的大流行しちゃったのね」
大司教「ちょっと待て、それでは作ったウィルスの実験を世界でやったということか? いや違うな、事故か? あるいは盗み出された結果……」
マブ「さあ、どっちかしら?」

マブ「それよりすごいことがあるわ」
大司教「教えてくれ」
マブ「その東大の研究室でお猿さんに感染させることで理解ったの、スペイン風邪の正体が。なぜあれだけ大量に命を奪えたのか」

大司教「やはりただのインフルエンザではなかったというのか?」
マブ「その正体はサイトカイン・ストーム」

大司教「サイトカイン・ストーム?」

マブ「罹患しても抗体ができないから、なんか体内でパニックになって過剰免疫反応が起きちゃうの。それで自分の免疫系が内蔵を攻撃して多臓器不全になったり、心臓がやられて停止しちゃうのね。武漢での突然亡くなる症状と同じ。働き盛りの、特に男性がやられやすい」

大司教「まさか、そこまで作り込まれたウィルス兵器なのか!?」
マブ「作ろうと思えば、作れるわ」

大司教「! そういえばアメリカでもインフルエンザで2200万人罹患して、1万2千人も亡くなっているというが、まさかすでに中国とアメリカでウィルス戦争が始まっているのでは無いだろうな?」
マブ「それはないかも……確かに今年は特に酷いのだけど、毎年アメリカでは1万人くらいインフルエンザで亡くなるから」
大司教「なぜそんなに?」

マブ「アメリカの医療費が高いのと、貧富の格差が酷くて貧困層はろくな医療にかかれないことね」
大司教「しかし、予防ワクチン接種はスーパーマーケットでもできて、簡単で安いと聞いたぞ?」
マブ「でもインフルエンザは流行する型の予想を間違えると、大流行してしまうの」

大司教「格差社会とはここまで過酷なものか……日本は貧困が広がっているとか騒いでいる連中は、現実を見ていないな」
マブ「あの人達は日本を落とすのが目的だから、嘘でも何でも良いのよ」

マブ「でもね、アメリカの流行も、すべてがインフルエンザじゃない可能性あるのよね」
大司教「どういうことかね?」
マブ「だって、アメリカでは重篤な風邪になっても、あんまりウィルス検査なんかしないもの。症状みてインフルエンザぽかったら、とにかく休養って言われるわけ」

大司教「ということは、もかしたらアメリカでも新型肺炎の大流行かも知れないのか??」
マブ「それはないわ。アメリカでの罹患致命率はたったの0.05%よ。コロナは現時点でも3%に迫るもの」

大司教「しかし、アメリカでもコロナが紛れていても判らないわけか……世界的パンデミックが起きる可能性はあると……」
マブ「覚悟は必要ね」

大司教「お、アメリカがインフルエンザ患者もコロナの検査をすると言い出しているようだ」
マブ「トランプさんはしっかりやってるみたいね」

・武漢封じ込め作戦
大司教「武漢では交通が遮断され、病院の機能は麻痺し、医療機器どころか食料まで不足し始めたらしい」
マブ「見事な封じ込めね。実はそれが有効なの。当局だけじゃなく、周辺住民が道路封鎖までしてるみたい」

大司教「2週間で巨大な病院施設を建設したが、まるで以前から準備していたかのようではないか?」
マブ「そうかも知れないわ。病室は二重の扉で、窓には鉄格子。食事と薬を入れる小さな窓が扉に付いている。ちゃんと事前に設計してるわね」
大司教「病室ではなく、まるで隔離施設じゃないか」

大司教「医療施設が正常に機能していないので、風邪の症状が出ても病院に来るなと市民に指示を出しているそうだ」
マブ「感染を封じるには正しい手段よ。習近平ちゃんとしてるじゃない」

大司教「市民には指示書が渡され、それぞれの症状に対しての対処法が書かれている。ぜんぶ試して改善しない場合、病院ではなく新しい施設に来るように指示している」
マブ「それが隔離するための、巨大施設ってわけね。前回SARSの流行のとき、隔離施設が足りずに、狭い部屋に押し込めすぎて人が窓から溢れてしまったの」

大司教「人が溢れるほど人を詰めるって、想像できぬのだが……」
マブ「満員電車って大司教も乗るでしょ? あれみたいなやつ」
大司教「病人はそれだけで命を落とすぞ」

マブ「人民解放軍が強制的に症状の出てる人を押し込めた。軍だから命令通り非情にやるの。はみ出した人は銃把で集団で痛めつけて始末していたみたいね」
大司教「そんな非道な……」

マブ「押し込めたまま、食事も与えず、トイレも垂れ流し……そのまま命を落とすまで放置だったり……?」
大司教「まるで蠱毒ではないか……まさか中国の呪術師が関与か!?」
マブ「さすがに非難されたから、今回巨大施設を突貫で作ったのね。とっても進歩しているわ」

大司教「日本でも感染が広がっている。中国人の全面入国禁止を安倍首相が行おうとしたら、法務省の事務次官が法的根拠がないと突っぱねたそうだ」
マブ「役人さんって、規則さえ守れれば人が命を落としても構わないのね」

大司教「この国では素早い危機管理が何もできない。憲法改正をして非常事態にさまざまな超法規的な処置ができるようにしないとならんだろうな」
マブ「強い政府を日本に持たせたくない人達が世界には大勢いるから大変そう」

大司教「今後日本ではどうなるのだろうか?」
マブ「政府の足を引っ張る人たちを黙らせれば、なんとか乗り切れるわ」

大司教「やつらは日本人の命はどうでもいいのか?」
マブ「ふふふ……」
大司教「笑いごとではないぞ」
マブ「笑うしかないこともあるのよ」

悪魔:マブ(Mab)
ケルトの妖精女王。メイブやマベルなどさまざまな妖精女王と同一視される。クィーン・メイブは夢を支配する妖精として知られるが、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』では同じ権能を持つ妖精女王はマブの名で語られる。同『真夏の夜の夢』では妖精女王はティターニアの名で登場する。シェリーもまた、詩をクィーン・マブに捧げている。これらさまざまな名を持つ妖精女王の存在は混交されている。また、マブは蜂蜜酒のことであり、彼女の本質がその中にある。キリストの血がぶどう酒であるのと同じ意味性を持つ。『真・女神転生 ―東京黙示録―』では魔術師澁澤京子の使い魔ピクシーのマベルに封印されており、相馬小次郎の危機に際して封印が解かれ、暴れまくる。

筆者:鈴木一也(すずきかずなり)
1960年11月1日東京生まれ。ゲームクリエイター。代表作『女神転生』『女神転生Ⅱ』『真・女神転生』『モンスターメーカー』シリーズ。『偽典女神転生』『新世黙示録TRPG』『ジェットインパルス』『つきびと』など多数。デジタルデヴィル(株)代表。専門学校TECH.C.にて講師も務める。父にアナログゲームのクリエイターである鈴木銀一郎がいる。

もっと詳しく読む: メガテン大司教 鈴木一也の邪教の館 第11回「武漢コロナはウィルス兵器か?」(バズプラス Buzz Plus) https://buzz-plus.com/article/2020/02/21/megaten-suzuki-coronavirus-news/

イラスト:闇雲大佐