北海道の山奥でコスプレイベント開催 → 町役場も町民も大喜び → 参加者が8人だった(笑)
北海道の山奥でコスプレイベントを開催したところ、参加者が8人しかいなかったという。
開催は2014年10月だったので雪は降っておらず、むしろ紅葉が美しい時期。それにもかかわらず、参加者が8人という結果に驚きを隠せない。
しかも8人のうち数人がカメラマンだったため、コスプレイヤーの数はもっと少なかったという。いったいどうして、そんな状況のコスプレイベントになってしまったのか!?
・はじまりはコスプレイヤーからの問い合わせ
北海道の山奥にあるディマシオ美術館(新冠町)に、一般人から「コスプレ撮影に使ってもよいですか?」という問い合わせがきた。しかしコスプレ自体をよく知らない美術館関係者は、北海道在住のインターネットに詳しい人物・ヲタケン氏(仮名)に相談。
美術館からの「コスプレとはなんぞや」「ウチの美術館はコスプレの人達に興味深い物件なのか」との相談に、ヲタケン氏がコスプレイベントに協力することになった。
・イベント告知が4000RTもの拡散
ヲタケン氏は人脈を使い、札幌のコスプレ主催団体『寒軍べくたあ』にも協力を要請。雪が降る前にイベントを実施したかったため、ダッシュで企画を進めていったという。
インターネットでの告知も功を奏し、北海道のバーチャルアイドル『北乃カムイ』が公式Twitterでイベントを告知し、4000RTもの拡散となった。千単位のRTは、かなりの告知効果である。
・コスプレイヤーさんてのが来るらしいぞ!
そんなこともあって、近隣住民に「コスプレイヤーさんてのが来るらしいぞ!」と噂が広まり、役場や観光協会、町民たちの間で期待が高まる状態に。
町にとって、いまだかつてない大規模なコスプレイベントが開催されるのだから、期待するなというほうが無理である。まさに、今世紀最大の町おこしである!
・参加者が8人だった
しかし、当日にやってきたコスプレイヤーやカメラマンなどの参加者は8名……。とあるコスプレイヤーは「来る気は無かったけど、地元の人が楽しみにしてるっていうんなら」と言っていたという。なんというツンデレ!
広大なディマシオ美術館の敷地にポツリポツリといるコスプレイヤーたちの姿。そのコスプレクオリティはとても高く、なかなかのデキ。そこで撮影された写真はかなりシュールで、東京のコスプレイベントとは違った不思議な空間となった。
・美術館に行く価値はあるのだが
ディマシオ美術館は、非常に美しい建築物と自然のある施設だが、札幌市からクルマで2~3時間かかり、電車やバスを使うと3時間以上かかる。行きにくさがコスプレイヤーの腰を重くさせた可能性は否めない。
だがしかし、美術館には雰囲気が良い家具が多数展示されているらしく、イベント関係者は「西洋調の家具をそろえた館の雰囲気とも合致する『東方シリーズ』『薔薇乙女』などの衣装のコスプレイヤーが多く、撮影スタジオでは用意できない本物の空間を存分に使って撮影を楽しむ姿が見られた」と話していた。
美術館に行く価値はあるのだ。遠いだけで!
・美術館の周知としては成功した
コスプレイベントととしては8人という少ない結果になったが、このイベントの告知後、ディマシオ美術館の公式サイトのアクセス数がかなり増大し、ある意味、美術館の周知としては成功したといえる。
さらに、このコスプレイベント後、美術館には「コスプレ撮影をしたい」という連絡が多くなったという。それだけコスプレ撮影に良い場所なのだ。次回、ディマシオ美術館でコスプレイベントをした際、今回よりも多くのコスプレイヤーが集まると予想される。
・8人でも多いほうかもしれない!?
コスプレに詳しい関係者によると「北海道のコスプレ撮影会事情は致命的で、数百人規模の集客を見込んだイベントの参加者が数人だったということが最近相次いでいる」とのこと。
そう考えれば、山奥のディマシオ美術館に8人ものコスプレイヤーがやってきたのは、「多い」といえるかもしれない。
ディマシオ美術館は、新冠駅から無料の送迎バスが出ているので、クルマがなくても経済的に移動できるのは嬉しい。
コスプレイベント時には、臨時のバスが増便されるなどすれば、もっと参加するコスプレイヤーが増えるかもしれない。
名称: ディマシオ美術館
住所: 北海道新冠郡新冠町太陽204-5
4月1日~10月31日 9:30~17:00
11月1日~11月30日 10:00~17:00
12月1日~12月28日 10:00~16:00
※冬季休館期間12月29日~3月31日
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協力: ヲタケン https://twitter.com/reisaikeiei
Via: ディマシオ美術館 http://www.dimaccio-museum.jp