【映画批評】劇場版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」はギギ・アンダルシアを観るために行く作品 / 最高潮は冒頭13分30秒まで

シャア・アズナブルの発言として「認めたくないものだな、自分自身の、若さ故の過ちというものを」「これが若さか……」等のセリフがあるが、「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」の原作は、その「若さ」を富野由悠季監督(79歳)が最大限に暴走(疾走)させた作品であり、今回の劇場版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」もその流れを汲んでいる。

が、そんなことはどうでも良くて、この作品を評するならば、劇場版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」はギギ・アンダルシアというメンヘラ女子の底の浅い妖艶さを観るために行く作品。

また、いちばん盛り上がるシーンは冒頭13分30秒までで、それ以降はハサウェイらがウロチョロして平坦な物語が続き、まだ続きそうな場面で「尻切れトンボ」ともいえる終わり方をする。まあ、それすら見せ場とは言えないのだが、あえて見せ場を探せばそのふたつ。製作スタッフたちは考えるのをやめたのだろうか……。

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・冒頭13分以外は平坦な起伏のない展開

劇場版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」は三部作といわれているため、物語が終結することなく終わるのは仕方ない部分もあるが、あまりにも乱暴かつシマリのない第一部のラスト。正直なところ今回の第一部に約2000円を払ってまで劇場に行く必要はないが、ファンは観ずにいられないと思うので、冒頭13分30秒まで以外は平坦な起伏のない展開であることを留意し、覚悟して観に行ったほうが良いだろう。

・無料配信を待ったほうが良いかもしれない

しかし、劇場版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」は駄作ではない。一部の昭和時代からのガンダムファンや、ガチのガンダムマニアは映像化されただけでも喜ぶだろう。「めちゃくちゃ面白い!!」という部分もないが、「つまらない!!」というほどつまらないわけではない。映像美という点においては一定の価値があると感じた。

ただこの作品だけ見せられて、続きは数年後。さらに完結編はもっと後年ということになるのであれば、第一部がネット上で格安価格で配信されたり、無料配信を待ったほうが良いかもしれない。

・否定的な意見を持つのも理解できる内容

あえて辛口に批評するならば、あまりにも物語と展開が薄い。偶然性に頼りまくっているのも薄さに拍車をかけている。さまざまなギミックが仕込まれているアニメ作品が溢れている近年において、富野由悠季監督が劇場版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」に否定的な意見を持つのも理解できる内容である。



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・ウロチョロしているだけ

重ねて言う。どんなに「高いお金を払って劇場に行く必要はないよ」と言ってもマニアは行ってしまうと思うが、「冒頭13分30秒まで」と「メンヘラ女子ギギ・アンダルシアの底の浅い妖艶さ」だけが見るべきポイント。それを念頭に置いて観に行くべきだ。あとはハサウェイらがウロチョロしているだけ。ウロチョロもギギ・アンダルシアがいたおかげで少しは飽きずに観られるが……。

・衝撃的な終わり方なんて展開は誰だって考えられるもの

劇場版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」は三部作で、完結編ともいえる三作目のラストは衝撃的な終わり方をするという。しかし衝撃的な終わり方なんて展開は誰だって考えられるものであり、しかも富野由悠季監督が数十年前に書いたシナリオである。2021年以降に新作を作るというのであれば、誰でも考えつくようなラストや、富野由悠季監督におんぶにだっこなラストだけはやめてほしい。そう願うばかりだ。

<劇場版ハサウェイの特徴とポイント>
シャア(富野由悠季監督)の言う「若さ」を具現化した作品
一番盛り上がるのは冒頭13分30秒まで
女は発情しているかメンヘラ
ギギ・アンダルシアの底の浅い妖艶さ
ウロチョロしてるだけ
強いのか弱いのかわかんないガンダム
続きそうな場面で「尻切れトンボ」ともいえる終わり方
駄作ではないが平凡すぎる作品


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もっと詳しく読む: 【映画批評】劇場版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」はギギ・アンダルシアを観るために行く作品 / 最高潮は冒頭13分(バズプラス Buzz Plus) https://buzz-plus.com/article/2021/06/11/mobile-suit-gundam-hathaways-flash/

執筆: 桃色のガンダルフ

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