【ネタバレ★マーベル批評】シャン・チーはドラゴンボール要素満載! MCU病から脱却で良作「続編でジェット・リー出演か」「ロキや量子世界と関連か」

最新マーベル映画作品「シャン・チー/テン・リングスの伝説」が、2021年9月3日(金曜日)に日本で公開スタートとなった。マーベル映画作品のなかでは極めて珍しいアジア系スーパーヒーローが主人公とのことでファンから大きな注目を集めているが、マーベル映画作品全体としてみても高い評価を与えて良い作品に仕上がっているといえる。

以下、記事内にネタバレが含まれる可能性があるので、まだ未鑑賞の人や、ネタバレをされたくない人は読まないことを推奨する。

<シャン・チー鑑賞前にもう一度観ておいたほうが良い作品>
ドクターストレンジ: 重要
アイアンマン3: 重要
ロキ: 要
アイアンマン: 要
インクレディブル・ハルク: 要
アントマン: 大穴
アントマン&ワスプ: 大穴
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・いわゆるマーベル病からの脱却

この「シャン・チー/テン・リングスの伝説」は、ストーリー展開は粗削りでひねりは少ないが、それでも数あるマーベル作品のなかでエンターテインメントとして楽しめる作品に仕上がっている。昨今のマーベル映画作品が陥っていた、MCUの絡み過ぎによる複雑化と個性の薄まり(いわゆるMCU病)から脱却しており、事実として「マーベル映画作品のなかでも特に好きな作品」と評価している人が少なくない。

※MCU病: あまりにも複数のキャラクターが絡みすぎて単体作品として楽しめない仕上がりになっている。単体作品なのにアベンジャーズ状態になっている。複数のキャラクターが絡みすぎて主人公の存在が薄くなる。

・「MCUのクロスオーバー部分」を単体作品として楽しめる

とはいえ、MCU作品としてのクロスオーバーがないわけではないし、MCUとしての面白味がなくなっているわけではない。しっかりとディープなマーベルファンが楽しめるよう、偽マンダリン(ベン・キングズレー)、ウォン(ベネディクト・ウォン)、アボミネーション(ティム・ロス)、キャプテンマーベル(ブリー・ラーソン)、ハルク(マーク・ラファロ)など、他作品のキャラクターを登場させている。

それらのクロスオーバー要素は(マニアとしては欠かせない要素だとしても)この物語の本筋にダイレクトな影響を与えるものではなく、たとえマーベルファンでなくとも「MCUのクロスオーバー部分」を単体作品として楽しめるようしっかり配慮されている点を高く評価したい。マーベル映画はマニアのものだけではない。それを制作陣がしっかり理解した作品になっているわけだ。


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・ドラゴンボールのバトル感が生かされた

ハリウッド映画の複数の作品が、日本の漫画アニメ作品「ドラゴンボール」のバトル要素を取り入れようとし、そして失敗してきた。たとえば「マトリックス レボリューション」は失敗した代表作だし、実写版「ドラゴンボールレボリューション」もそうだ。

実写になるとイマイチ、迫力に欠け、そしてダサさが目立つドラゴンボールのバトル要素だが、ついに「シャン・チー/テン・リングスの伝説」でドラゴンボールのバトル感が生かされたといえなくもない。どうすればドラゴンボール的なバトルを実写とCGで迫力ある描写にできるか、徹底して考えられていると感じた。

・アントマン&ワスプ: クアントゥマニアへ!?

マニアックな視点で作品を観れば、どんどん掘り下げられるポイントがあるのも「シャン・チー/テン・リングスの伝説」の魅力のひとつだ。シャン・チーが父から受け継いだ、1000年以上の時を経て存在するリングは、チタウリ由来でもヴィブラニウムでもないという。少なくとも現時点では、今までのMCU作品に出てきたことがない物質で作られているとされている。さらに、リング内部から信号が発信されているという。

このリングの正体に関して、ディープなベルマニアは「アントマンで明かされた量子世界が関係している可能性が高い」「時間と空間を超越した量子世界由来のリングで、その信号は時間と空間を超越した、我々が知っているあのマーベルキャラが発していると思われる」と話す。確かに量子世界は時間と空間を超越したものだ。そうなればロキ(TVA)、アントマン、ワスプ、そして初代ワスプの可能性が高いといえる。

そもそも、リングは所持者の加齢を止める力があり、いわゆる時間の経過を止めるパワーが秘められていると考えられる。シャン・チーの父親は1000年以上も若さを保ったままだった。それを踏まえれば、ますますロキのTVAやアントマンの量子世界が絡んでいる可能性が高まる。

そうなれば、今回の「シャン・チー/テン・リングスの伝説」は今後公開が予定されている「アントマン&ワスプ: クアントゥマニア」と繋がる可能性が出てきた。



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・ミシェルヨーの存在も興味深い

ほかにも興味深いポイントがある。シャン・チーの伯母として登場したイン・ナンはミシェル・ヨーが演じており、彼女は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」でラヴェンジャーズのアリータ・オゴルドを演じており、両作品はMCUとして世界観を共有している以上、同時出演があり得ないとは言えない。はたしてどうなるのか。

・ワカンダの比ではないユニバース

また、今回の「シャン・チー/テン・リングスの伝説」によって明かされた、新たなター・ローとよばれている世界は、かなり広大な世界であることも判明している。現時点では想像もつかない大都市も存在するという。ター・ローをひとつの世界として考えれば、ワカンダの比ではないユニバースと考えられる。

・ター・ローとあのアニメ世界が繋がっている可能性

また、ター・ローの存在によってもたらされた魔物という存在は、今までのマーベル映画作品になかったものだ。つい最近公開されたマーベルアニメ作品「ホワット・イフ…?」エピソード4では、ドクターストレンジが魔物を召喚する描写があり、おそらく、その世界とター・ローは世界が繋がっている可能性が高い。地球、宇宙、神話、量子、ミュータント、魔法、マルチバース、そして魔物、マーベル映画作品の世界はどんどんファンタジーを包括しているように思える。

今回の「シャン・チー/テン・リングスの伝説」はシャン・チーにとって自分と家族の物語だったかもしれない。だが、マーベル映画作品としては、あまりにも壮大な物語のスタートといえる。これから公開される「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」と「ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス」に期待だ。

・余談

余談ではあるが、MCUで突入が予定されているマルチバースという概念とその闘いは、ジェット・リー主演映画「ザ・ワン」と設定が酷似しており、かなり影響を与えているのではないかと言われている。また、ジェット・リーが「シャン・チー/テン・リングスの伝説」の続編に出るのではないかと一部のマーベルマニアが語っているが、あくまで未確認情報であり、真実かどうかは不明。いまは公式情報を待ちたい。

<シャン・チーに関する情報>
今回のテンリングスとアイアンマン1のテンリングスは無関係
リングはチタウリ由来でもヴィブラニウムでもない
リングが信号を発している
キャプテンマーベル登場
ハルク登場
ウォン登場
アボミネーション登場
偽マンダリン登場
魔物という存在(世界)が登場
ター・ローは広大な世界で都市もある
テンリングスは解体ではなくシャン・チーの妹が継続
ミシェル・ヨーがGotG出演時とは違うキャラとして登場

<シャン・チーに関する推測&未確定情報>
リングの信号は量子世界が関係している
リングの信号はロキ(TVA)が関係している
リングは所持者の時間の経過を止める(不老長寿)
続編にジェット・リーが出演
魔物は「ホワット・イフ…?」の魔物と同一世界のもの


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もっと詳しく読む: 【マーベルニュース】シャン・チーはドラゴンボール&カンフー要素満載! マーベル病から脱却で良作「続編でジェット・リー出演か」(バズプラス Buzz Plus) https://buzz-plus.com/article/2021/09/03/shang-chi-and-the-legend-of-the-ten-rings-dragon-ball/

執筆: 桃色のガンダルフ

(C) 2021 MARVEL

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